挨拶
「明けましておめでとうございます。」
「今年も宜しくおねがいいたします。」
新年の挨拶は、よくわからない。
毎年意味もわからずに言っている。
だが、きっとそれで良いのだろう。
「今年も宜しく」と好きな友人に言うときには、なんだかやけによそよそしく感じるので、本当に宜しくしたい相手には、年明けだろうが何だろうが「これからも宜しく。」と言ってしまう。
挨拶とか社交辞令の言葉を、未だにうまく使えないのだ。
社交辞令や交わし言葉、切り返しが難なく口からするするっと出てしまった時、ちょっと自分が大人になったみたいで、どうしても心の中でほくそ笑んでしまう。
こんなに純粋(ウブ)で良いのだろうか、私。
もしくは皆こんな気持ちをかかえつつ大人になっていっているのだろうか。
薄情者のくせに純粋。
悪い女で良い奴。
私って言ってみればこんな感じ。
今年も宜しく。